参禅体験も終盤となる3日目の午後、雲水さんより「永平寺ダムへ散策しましょう」というご案内がありました。以前にも参加された方によると、そろそろ坐禅ばかりで疲れてきているのでは…という3日目の午後、こうしたレクレーションがあるのだそうです。
2日ぶりに外の空気を吸いました。参禅体験の門を叩く前に見た景色にちょっと感動したり。
そんな一般人の私は、オモチャのような感動をしていましたが、雲水さんたちは、こうした参禅体験を指導する機会がないかぎりは、ほぼ外に出ることはないのだそうです。まったく違った景色に見えるのかな…と思いました。
散策の途中で、カエルくん発見。
ここにも。和む。
私が永平寺を訪れたのは、6月末でした。緑が青々としている中、梅雨に入ったおかげで、苔がとても美しく目に映りました。梅雨の晴れ間に感謝です。
ここで終わりかな?と思ったところで、「あの上まで行きますよ〜」と雲水さん。光いっぱいの太陽を浴びながら、なかなかの散策です。夜の坐禅で眠くならないだろうか…心配。
堤頂部に到着です!やっぱりここまで上がってくると、気持ちいいですね〜。
永平寺ダムは、一級河川・九頭竜川水系永平寺川に建設されて、2002年に竣工しました。高さ57メートルの重力式コンクリートダムで、永平寺川と合流先の九頭竜川の治水、永平寺町や福井市などへの利水を目的としています。
ダム湖(ダムによって形成された人造湖)は、水源になっている大佛寺山から「大佛湖」と命名されました。もともと道元禅師は、現在の寺号「永平寺」に改める以前は「大佛寺」として、この地に開山しました。
束の間の永平寺ダム散策でしたが、このときばかりは、いつも参禅をご指導くださっている雲水さんも穏やかな顔をされていて、色々とお話させていただきました。年齢を伺うと、大学を卒業されたばかりだったり、会社の若手社員ぐらいだったり、同い年だったり。いい意味で普通の好青年でいらっしゃるなと感じました。
これまで、同年代や自分より年下の”お坊さん”に出会う機会はあまりなかったので、参禅体験を通じて、若い雲水さんにご指導いただいたこと、こうして何気ない会話ができたことは、多くの刺激がありました。特に、仏門に入ることに関しては、生まれた環境による影響が大きくあるのでしょうけど、すべては自身の信念に従って、修行をされている。あらためて「己の生きる道とは何ぞや」と考えさせられた貴重な永平寺ダム散策となりました。
→次の記事【永平寺 参禅体験】其の五「境内を拝観させていただきました」
コメント
参考になりました。
こういうリクのことを考えても、やっぱり新緑の候がいいですね。
6月末は梅雨の時期だったので、苔がとても美しかったです。とても気持ちのいい季節でしたよ。