地元の人が通うスーパーや市場でご当地の食材を見るのは、旅の楽しみのひとつです。フランクフルトの中心部にある屋内マーケット「クラインマルクトハレ(Kleinmarkthalle)」は、地元の人も買い物に訪れる、まさにフランクフルトの台所。新鮮な野菜やフルーツ、種類が豊富な精肉店のソーセージやサラミ、めずらしいチーズやお惣菜、本場のドイツパンからお酒まで美味しそうな食品や食材がズラリと並んで、歩き回るだけでも楽しめちゃいます。
クラインマルクトハレは、賑やかな市街地「ハウプトバッフェ(Hauptwache)」や、観光スポットとして有名な「レーマー広場(Römerberg)」から徒歩5分ぐらいの場所にあります。私が宿泊していたホテルはフランクフルト中央駅(Frankfurt (Main) Hauptbahnhof)の近くだったので、駅から20分ぐらい、ほぼ真っ直ぐに歩いて行きました。
1年前に訪れたときは、外観が市場っぽくないというか、2階のテラス席が目に入ったので、レストランだと思って通りすぎてしまいましたが、今回はそのテラスを目印にして、迷わずクラインマルクトハレに辿り着くことができました。
「小さな市場」という意味を持つクラインマルクトハレ。中に入ると敷地いっぱいにお店が並んで、たくさんの買い物客で賑わっています。
やっぱりドイツといえば、ソーセージ!精肉店には美味しそうなソーセージやチョリソ、サラミが勢ぞろいしています。中には見たこともないような色や形の商品も。
ちなみに、日本でいうフランクフルトソーセージは、まさにドイツのフランクフルトが名前の由来ですが、小型のウインナーソーセージはオーストリアのウィーン、太めのボロニアソーセージはイタリアのボローニャが由来になっています。ドイツ語でソーセージは「ヴルスト(Würst)」と呼びますが、ドイツ国内で「フランクフルター・ヴルスト(Frankfurter Würst)」=「フランクフルト風ソーセージ」を名乗れるのは、フランクフルトで作られたものだけなのだそうです。ちょっとした豆知識でした。
オリーブやマリネがカラフルに並んでいるショーケース。見てるだけで楽しい♪
マーケットに彩りを添えるお花屋さん。
お洒落なコーヒースタンド「Espresso Store Cafebar」。人気店のようです。
大きいフレッシュなモツァレラチーズに惹かれたお店。モツァレラを買うことはできなかったけど、ここのサンドイッチも美味しそうだったな〜。
美味しそうなパン屋さん「Bäckerei Huck」を発見♪
やっぱり大好きなドイツパンを食べたい!チーズ入りのサンドイッチと迷いましたが、こちらのお店でパンを購入することにしました。
購入したパンとともに2階へ。上からお店を眺めるとこんな感じです。
2階に来た目的はこちら「Weingut Rollanderhof」のワインテラスです。
外から光が射す明るいテラス。この雰囲気、気持ちいいです。こちらのテラスでは、マーケットで購入したものと一緒にワインを飲むことができます。
カウンターでワインをオーダーします。市場内の2階にあるワインショップが経営しているテラスなので、ワインの種類も豊富。何を飲もうか迷ってしまう…。
ドイツの白ワイン、ヴァイスブルグンダー(Weißburgunder)を選びました。グラスいっぱいに注いでくれて、お値段は3.5ユーロ。レストランで飲むより安い〜。フルーティな辛口の白ワインはランチにピッタリでした!
再び豆知識。ヴァイスブルグンダーの「ヴァイス」は「白色」、「ブルグンダー」は「ブルゴーニュの」を意味しています。フランスでは「ピノ・ブラン」と呼ばれる品種ですね。
パン屋さんで購入したのは、塩味が効いたプレッツェル生地にチーズをのせて焼いたパン。 シンプルなパンも好きなので悩みましたが、チーズ屋さんでチーズを見てしまったので、こちらを選びました。1.3ユーロ。パンも安い!
大好きなマーケット。フランクフルト最終日、出発する直前にも訪れました。今度は、前回から気になっていたソーセージ屋さん「Schön’s Wurswaren」へ。常にお客さまが並んでいる人気店で、茹で上げのソーセージを食べることができます。
ドイツ語はできなくても、指差しと簡単な英語でオーダーすると、チャキチャキとお仕事されている気立てのいいオバさまが優しく対応してくれました。茹でたてソーセージ(ハーフ)にパンがついて、2.2ユーロです。その場でひとくちパクリ。ジュ〜シィ〜。
そして、足は必然と2階のテラスへ。今回はケルナー(Kerner)をオーダーしました。1年前に訪れたモーゼルやラインヘッセンで多く栽培されている品種です。再びグラスいっぱいで嬉しい〜。すごいベタにソーセージと白ワインでフランクフルトの思い出に乾杯!リースリング系のフルーティな味わいはランチに最適な一杯でした。
世界を旅するバックパッカーは常に予算と睨めっこするわけですが、とくにお酒好きとしては食費が大変…。今回みたいに3.5ユーロで美味しいワインが飲めるなんて、とっても嬉しいことです。とくに欧米ではフードよりドリンクの方が高くなることは当たり前で、ディナーの乾杯のためにランチを我慢することもよくありました。性ですね。
とにかく、歩いて見て回るだけでも楽しいクラインマルクトハレ。美味しそうなものを見つけたら、2階のテラスでワイン片手にいただいてみてはいかがでしょうか。ご馳走さまでした!
・Kleinmarkthalle(オフィシャルサイト)
【営業時間】平日:8:00-18:00/土曜:8:00-16:00/日曜・祝日休業