【GUINNESS STOREHOUSE】Vol.2「ギネスビールの醸造工程」

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グランドフロアでは、大きな「GUENNESS」のロゴがお出迎え。そこには、WORLD TRAVEL AWARDSが主催する「Europe’s Leading Tourist Attraction 2015」のWINNERのトロフィーが飾られていました。アトラクションのクオリティにも期待できそうです!

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それでは、ギネスビールの醸造工程から学んでいきましょう!

まずは、ビールの原料となる麦芽(malt)。目の前いっぱいに広がっています。麦芽は、大麦(barley)を水に浸けて、発芽させ、乾燥させて作ります。麦と麦芽の大きな違いは、発芽する前にはなかった酵素ができることです。この酵素が、麦のデンプンやたんぱく質を糖分やアミノ酸に分解するので、ビールの醸造には欠かせません。

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「セント・ジェームズ・ゲート醸造所では、ギネスビールを醸造するのに、年間100,000トンのアイルランド産の大麦を使用しています。」すごい大量です!

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続いて、ビール特有の苦味と香りを与えるホップ(hop)。ホップの香りを嗅ぐと、あらてめて、あの爽快な苦味と香りは化学的なものではなく、自然由来であることを認識します。

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そして、ビールの命とも言える水(water)。一般的なビールの90%以上は水分です。また、1リットルのビールを製造するためには、およそ8リットルの水を使用すると言われています。麦芽をつくるための浸麦用水や麦汁をつくる仕込み水だけでなく、設備や容器類の洗浄、ボイラー用、冷却用など多量の水が必要となるのです。

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ギネスビールには、ダブリンの南側に広がるWicklow Mountains(ウィックロー山地)からの最も高い品質の水だけが使用されているそうです。

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グランドフロアだけを見学した段階ですが、フロアの構成やゲストへのプレゼンテーションが魅力的で、次々に期待が高まっていきます。

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黒スタウトの醸造で大きな特徴となるのが焙煎(roasting)の工程です。大麦を黒くなるまでローストすることで、ビールの液色、チョコレートやコーヒーのような香りや苦味、甘みが生まれます。セント・ジェームズ・ゲート醸造所では、毎年およそ15,000トンの大麦が焙煎されているとのこと。1日に換算しても約40トンですから、ローストしっぱなしですね。

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続いて、粉砕した麦芽(grist)と温水を糖化槽(mash tun)で混合させて、よく撹拌して一定温度で一定時間をかけて糖化(mashing)させます。このとき、麦芽に含まれる酵素の働きでデンプン質は糖分に変わって、糖化液(mash)となります。そして、固形物を除去するために濾過をして、麦汁(wort)を抽出します。

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抽出された麦汁はコッパー(copper)と呼ばれる銅製の容器へ移され、煮沸(boiling)の工程へ。この段階でホップが投入されます。ホップはビールに特有の苦味と香りをつける他にも、麦汁中のたんぱく質を凝固分離させ、液を澄ませる大切な働きをします。

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そして、麦汁がビールへと変化していく発酵(fermentation)の工程です。煮沸した熱麦汁を冷却した後、酵母を加えて、発酵タンクに入れます。酵母の働きによって、麦汁の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されます。こうして発酵が終了した液は「若ビール(fermented wort)」と呼ばれるビールの赤ちゃんとなります。

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若ビールは貯酒タンクに移され、ビールはゆっくり熟成(maturation)されます。この段階でビールの味わいと香りが生まれて、ギネスビール特有のフレーバーを持つようになります。

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熟成して完成されたギネスビールは、いよいよ瓶や缶、樽に詰められて市場に出荷されます。こうして様々な醸造工程を経て、私たちに美味しくて品質の高いビールを届けていただいているわけですね。感謝です!!

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ディスプレイされている大きな樽の内側にメッセージがありました。

「THERE’S POETRY IN A PINT OF GUINNESS.」

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「1パイントのギネスには詩が詰まっている。」それを感じて欲しいという作り手の心を感じました。醸造工程を知ることは、メーカーのこだわりをダイレクトに感じることができるので、とてもワクワクします。

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フロアの窓から、実際のタンクを見ることができました。何のタンクでしょう…。
それでは、醸造工程に続いて、次のアトラクションへと進んでいきたいと思います。

GUINNESS STOREHOUSE(オフィシャルサイト)
【GUINNESS STOREHOUSE】Vol.1「ダブリン中心地から徒歩でギネスストアハウスへ」

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