【OLD BUSHMILLS DISTILLERY】Vol.2「アイリッシュウイスキー伝統の3回蒸溜」

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いよいよ念願のオールドブッシュミルズ蒸溜所の「テイスティング・ツアー」に参加します!チケットを購入するために、まずはビジターセンターへ。

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実は午前中に一度、蒸溜所を訪れていましたが、通常のテイスティング・ツアーだけではなく、特別プログラムの「プレミアム・テイスティング」を実施しているということで、その時間に合わせて、午後に再訪したのでした。

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ということで、15:00スタートのプレミアム・テイスティングに参加することに。このプログラムでは、講師の方に解説していただきながら、5種類のブッシュミルズをテイスティングしていきます。こちらは次回のレポートでご紹介しますが、やっぱり午後まで待って良かった!と思える大満足の内容でした。

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プレミアム・テイスティングに合わせて、14:00からスタートするテイスティング・ツアーに参加します。はじめに蒸溜所の製造工程を見学して、最後に「Bushmills 12 year old Distillery Reserve(ブッシュミルズ 12年 ディスティラリー・リザーブ)」をテイスティングできる内容になっています。

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ツアー開始のご案内まで、ロビーで待機することに。ここには日本語のパンフレットも用意されていました。ありがたいことにFree Wi-Fiだったので、ブッシュミルズについてネットでも予習しながら待っていました。

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開始時間になると、ガイドさんのお声がけでテイスティング・ツアーに出発です。上がる蒸気に蒸溜所が稼働していることを感じて、私のテンションも上がります!

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しかし、なんと!蒸溜所内は撮影禁止…。日本でもスコットランドでも全面的に撮影禁止の蒸溜所はなかっただけに、とても残念です…。が、気を取り直して、しっかり目に焼き付けていきましょう!

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テイスティング・ツアーは、ブッシュミルズの歴史の映像鑑賞からスタートします。長い歴史の中で、一時は生産停止の危機を乗り越えながらも、力強く存在し続けてきた世界最古を誇りとするブッシュミルズの想いを感じられました。

映像のあとは、製造工程の見学です。直前にダブリンのオールドジェムソン蒸溜所のツアーにも参加したこともあって、基本的なウイスキーの製造工程は同じで、専門用語も共通しているので、英語によるガイドでも大まかに理解することができて助かります。

まずは、製麦(malting)の工程から。炉や釜を意味する「キルン(kiln)」と呼ばれる密閉された乾燥棟で、大麦を発芽させた麦芽を乾燥させていきます。ブッシュミルズは、一般的にアイリッシュウイスキーで使用される未発芽の麦芽を使用しないのも特徴のひとつです。ツアーの移動中にキルン塔を近くで撮影できました。

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続く、糖化(mashing)の工程では、発芽した麦芽を「グリスト(grist)」と呼ばれるきめの荒い状態に粉砕したあと、糖化槽(mash tun)で温かい仕込み水と混ぜ合わせます。麦芽に含まれる酵素の働きでデンプン質は糖分に変わって、およそ3時間後、糖化液となり、それをろ過することで麦汁が抽出されます。

発酵槽(washback)に移された麦汁に酵母を加えて、発酵(fermentation)の工程へ。発酵には約50時間を必要とします。麦汁中の糖分が分解されると、アルコールと炭酸ガスに変わって、「もろみ/ウォッシュ(wash)」と呼ばれる発酵液がつくられます。このとき、もろみのアルコール分は約8%。

意外だったのは、オールドブッシュミルズ蒸溜所の発酵槽はステンレス製だったことです。世界最古という言葉から、勝手に木製の発酵槽をイメージしていましたが、長い歴史において稼働し続ける蒸溜所だからこそ、生産技術は進化していくことを感じました。

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次は、アイリッシュウイスキーの大きな特徴でもある蒸溜(distillation)の工程です。通常、日本やスコットランドのモルトウイスキーは2回蒸溜ですが、ブッシュミルズをはじめ、伝統的な製法のアイリッシュウイスキーは3回蒸溜します。

ブッシュミルズ蒸溜所の蒸溜室には、10基のポットスティルが並んでいます。ウォッシュスティル(wash still)が2基、フェインツスティル(feints still)とスピリットスティル(spirit still)が4基ずつで、それぞれのポットスティルには蒸溜段階の役割があります。

1回目の蒸溜:ウォッシュスティルで、「ローワイン(low wine)」を抽出します。
2回目の蒸溜:フェインツスティルで、「ストロングフェインツ(strong feints)」と「ウィークフェインツ(weak feints)」に分離します。ストロングフェインツは3回目の蒸留にかけられます。ウィークフェインツは次の蒸留でローワインと混ぜて再び蒸留されます。
3回目の蒸留:スピリッツスティルで、蒸留の最初に出る前溜「ヘッド(head)」と最後に残る後溜「テイル(tail)」を取り除いて、中溜「ハート(heart)」のみをニューポットとして抽出して、次の熟成の工程に送られます。ヘッドとテイルは、次回の蒸留でストロングフェインツと一緒に再び蒸留されます。

このとき、スピリッツのアルコール度数は、最初の蒸留で約25%、2回目から3回目の蒸留で約70%から約84%まで高められるとのことです。

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無色透明のニューポットが美しい琥珀色のウイスキーへと変化する熟成(maturation)の工程へ。熟成庫に移動します。ブッシュミルズでは、バーボン樽、オロロソ・シェリー樽、ポート樽、マディラ樽の4種類が主に使われていて、ブッシュミルズのウイスキーのスタイルに合わせて、樽は3回まで再利用しているそうです。

また、アイリッシュウイスキーが法律によって熟成期間は3年以上と定められている中、一番若いブッシュミルズでも6年、「Black Bush(ブラックブッシュ)」は最大7年熟成したウイスキーを使用しているそうです。このとき、ブッシュミルズ各製品のテイスティングノートの説明がありました。ツアー後のプレミアム・テイスティングがますます楽しみに♪

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製造工程の見学を終えて、ツアーの最後はテイスティングです。蒸溜所内にあるバーにやってきました。

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バーカウンターでウイスキーを受け取ります。ゆっくり並んで待ちましょう。

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実際にウイスキーの香りに包まれながら、ブッシュミルズのウイスキーづくりを学んで、この特別な時間を待っておりました。「Bushmills 12 year old Distillery Reserve(ブッシュミルズ 12年 ディスティラリー・リザーブ)」のテイスティングです。ウイスキーなので、”出来立て”ではありませんが、蒸溜所の空気を感じながら、その土地で生まれたウイスキーを飲むのは、最高に素敵で幸せな瞬間です。

オロロソ・シェリー樽熟成に由来した深い琥珀色に、贅沢なドライフルーツのアロマ、少しのスパイシーさもありますが、柔らかくて優しい味わいでした。しかも、こちらのBushmills 12 year old Distillery Reserveは蒸溜所のショップ限定ということで、さらに特別感が増します。

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でも、特別なウイスキーはテイスティンググラスで飲みたかったよ〜というちょっとした叫びを心に留めつつ、少しの休憩時間を挟んで、続くプレミアム・テイスティングの部屋へとご案内いただいたのでした。そのレポートは、また次回に!

Bushmills(オフィシャルサイト)
Old Bushmills Distillery(オフィシャルサイト)
【OLD BUSHMILLS DISTILLERY】Vol.1「世界最古のウイスキー蒸溜所を訪ねて」

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